メキシコシティはどんな町?

メキシコシティは2,100万人以上の人々が住む活気に満ちた大都市です。メキシコの文化、歴史、政治、芸術、音楽などこの国の多様性を凝縮しています。メキシコについて知るには、まずはメキシコシティに!

本記事では、実際にメキシコシティに滞在していた筆者が、メキシコシティの概要についてまとめさせていただきました。メキシコシティに訪れてみたい、どんな都市か気になる、治安情報が知りたいという方は是非一度記事を見てみてください。

1.概要

a) 歴史

メキシコシティの歴史は古代アステカ文明にまでさかのぼります。アステカ帝国は14世紀に成立し、湖の中に浮かぶテノチティトランと呼ばれる都市が築かれました。

1519年にはスペインがアステカ帝国に侵攻し、メキシコシティはスペイン植民地となり王領の首都として再建されます。

1810年にはメキシコ戦争が勃発し、1821年にメキシコはスペインから独立しました。そして1824年には初代大統領が就任し、独立国家として発展していきます。このようにして1810年の9月16日はメキシコ独立記念日とされ、シティでは毎年盛大にセレモニーが開催されるようになりました。

以降、メキシコシティはメキシコ共和国の首都として急速に成長し、現代においても重要な都市として経済・学問・文化・政治の中心となっています。

b) 場所

メキシコシティはメキシコ中央高原と呼ばれる地域に位置しています。シウダ・デ・メヒコ(Ciudad de Mexico)としても知られ、略してCDMXと表記されることもあります。

メキシコシティ国際空港からは世界中から直行便が多数運航されており、成田国際空港からメキシコシティ国際空港は15時間弱のフライト直行便が運航されています。

c) 気候

メキシコと聞くと、「太陽の国」暑い気候をイメージする方が多いかもしれません。しかし、実際は標高2,000メートル以上の標高に位置しているため、日中と夜の寒暖差が激しい都市です。夜も観光をする予定の方は上着があると便利です。

また、10月から5月頃まで続く乾季では、大気が乾燥するため保湿剤が必須です。雨季は6月から9月頃で、降水量は多いですが1~2時間ほどのスコールが降る程度です。

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
最高気温22°C23°C25°C26°C26°C25°C24°C24°C23°C23°C22°C22°C
平均気温14°C15°C17°C19°C19°C19°C18°C18°C17°C16°C15°C14°C
最低気温6°C8°C10°C12°C13°C14°C13°C13°C13°C11°C8°C7°C

2.観光

a) 国立人類博物館

国立人類博物館(Museo Nacional de Antropología)では、メキシコの先史時代から現代にいたるまで、メキシコ全土から取集された重要な人類学的な遺産が展示されています。

様々な展示室で構成されている博物館ですが、主に二つのグループに分けることができます。

古代メソアメリカ文明&考古学:建物一階部分には、アステカ、マヤ、テオティワカン、オルメカなどの古代文明の壁画、石像、土偶、発掘品が展示されています。それぞれの遺産と共に綴られれている古代の人々の暮らしや宗教観は驚かせるものばかり。考古学や遺跡が好き!という方以外も十分に楽しむことができます。

メキシコの民族:建物二階部分は民俗学の展示物エリアです。現在もメキシコに住む様々な民族の生活、祭り、伝統衣装、伝統アートなどが紹介されています。スペイン侵攻前に大陸に住んでいた先住民や、スペイン文化と古代文明が混在して生み出された独自の文化など、日本とはまた異なる時代の移り変わりが見られます。

b) テオティワカン遺跡

テオティワカン文明は、紀元前二世紀から六世紀に栄えた文明です。アメリカ大陸最大の古代都市遺跡であり、その時代ではありえないほどの規模の大きさと高度な文明に驚いたアステカ人が「神々の都市」と名付けたことが名前の由来となっています。

遺跡の見どころは「太陽のピラミッド」「死者の道」そして「月のピラミッド」です。太陽のピラミッドは夏至の日に正面から太陽が昇るように設計されたピラミッドで、登れるピラミッドとしては世界一の高さを誇ります。

死者の道は入口からピラミッドまで続く道のりで、道沿いにはアクセサリーや置物、マグネットなどちょっとしたお土産屋さんが軒を連ねています。中には、息を吹き込むと肉食動物の鳴き声に替わる動物の形をした笛や、石の斧や弓矢など、遺跡ならではのユニークなお土産も。

死者の道を進むと最終的に月のピラミッドにたどり着きます。月のピラミッドからはテオティワカン遺跡を一望でき、死者の道を真正面化から眺めることができます。太陽のピラミッドより高さは低いですが、歴史は月のピラミッドの方が古く、紀元前100年頃から建造が開始されました。

c) ソチミルコ

ソチミルコはユネスコ世界遺産にも登録されている自然にあふれた美しい地域です。メキシコシティの中心地から南に約30kmほどのところにある街で、アステカの言葉で「花畑のあるところ」という意味を持ちます。

かつてメキシコシティが水上都市だったアステカ帝国の時代よりも前から存在する都市で、アステカ文明下において、ソチミルコのチナンパスは湖の水を利用して作物を栽培する水上農業の中心地のひとつでした。

スペイン人によってアステカ帝国が滅ぼされた後も、ソチミルコにはアステカ文明が色濃く残り、チナンパスを筆頭に観光地として多くの人が訪れる場所となりました。

また、ソチミルコ運河で毎日運航されているトラヒネラと呼ばれる遊覧船は代表的な人気アトラクションです。マリアッチの生演奏や、メキシコ料理・ドリンクのサービス、水上ショッピングなどを楽しむことができます。

3.治安

大麻やマフィアなど危険なイメージが多いメキシコですが、メキシコシティの観光地は警備が整っているため危険な目に遭うことは滅多にありません。しかし、言い方を変えると警備が行き届かない地域は犯罪も多く、観光客が足を踏み入れると格好の的になってしまいます。テピートやイスタパラパなど危険と言われている地域はもちろん、狭い路地や夜遅くの街は歩かないようにしましょう。

また、観光地でもスリやひったくりなどの軽犯罪はたびたび起きているため、安全を最優先に最低限の警戒心を持って観光を楽しむことが重要です。

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